ハルおじゲーム記録

やったゲームの感想とかの予定

ゲーム記録Part.6 少年ヤンガスと不思議のダンジョン

 

2006年4月20日発売のPS2のゲーム…

15年以上も前のゲームを突然記事にしてどうしたのかという感じだが

これはドラクエファンを自称しているハルおじが当時途中で投げ出してしまった

数少ないドラクエソフトで

この度ようやくリベンジしてクリアしたので一応記録したいなぁと思った次第。

 

新作ゲームをレビューするブログじゃないからね、

ハルおじが遊んだゲームの感想を書き殴る場だから…

 

 

ドラゴンクエスト

少年ヤンガスと不思議のダンジョン

 

 

 

 

ドラゴンクエストVIIIに登場する仲間キャラであるヤンガス

少年時代を描いたスピンオフ作品で、その名の通り

トルネコシレンに次ぐ不思議のダンジョンシリーズ。

 

 

本作の特徴

 

モンスターを仲間にして育て、それらを配合して

強さを子供に受け継がせて強くしていくシステムがあり

不思議のダンジョンに“ドラクエモンスターズ”シリーズを融合したような作品となっている。

 

タイトル通り少年時代のヤンガスが主人公で、

痩せてはいるが人相の悪い目つきとトゲ帽子は紛れもなくヤンガス

ドラクエVIIIから同じく少女であるゲルダと何故か変化のないモリーが登場し、

不思議のダンジョンの先輩としてトルネコも登場する。

 

 

良い点

 

・全体的な雰囲気、世界観の可愛らしさは抜群

原作のドラクエVIIIよりもデフォルメされた、

トゥーンレンダリングのキャラクターがちょこまかと動き回る様はとても可愛い。

特にストーリーのムービーシーンは操作中のポリゴンとは別に

専用のアニメーションで作られており、

八奈見譲二氏による優しいナレーションつきで

お話は全体的になんともほっこりした雰囲気で進んでいく。

 

 

・進化した仲間モンスターシステム

一作前の不思議のダンジョントルネコの大冒険3でも

仲間モンスターシステムはあったがそれよりも大幅に進化した。

“合体”システムで飛行モンスターに掴まって

水路を渡ったり罠を飛び越えることができたり、

配合によってステータスやレベル上限を高め、特技を受け継がせたり

自分好みに育てるカスタマイズ制が高まった事や

ひたすら倒して運任せに起き上がるのを祈るしかなかったトルネコ3と違い

条件さえ揃えば確実に捕獲できるストレスのなさは

まっとうな進化と言える。

 

 

・仲間モンスターの豊富なセリフが楽しい

今作の仲間モンスターには信頼度というステータスがあり、

これがある程度高くならないと配合できなかったり

細かな作戦指示ができないなどの制約がある。

これが上がって仲良くなっていくにつれてセリフが徐々に変化し

デレていくのはなかなか楽しい。

更に性別の概念もあり、オスとメスでこれまた話す事が異なる。

 

 

・テンションシステム

ドラクエVIIIからテンションシステムが輸入されていて、

“ためる”コマンドを使う事で強力な一撃を繰り出せる。

一歩でも動くとためたテンションは消えてしまうし、ためるとお腹がすくのだが

敵と距離があるうちから先んじてテンションをあげておくことで

HPの方を消耗せずに済むのでその使い分けは戦略的でなかなか楽しい。

ちなみにその兼ね合いもあって満腹度の減りはトルネコシレンよりも遅く

20ターンに1%となっている。

 

 

・町(拠点)内の移動はストレスフリー

施設同士を建物内だろうがルーラと称してスピーディに行き来できる。

建物の雰囲気が町の中の景色が割と似ているのもあって

これの存在はだいぶ助かった。

 

 

・初心者救済が多め

序盤にトルネコ不思議のダンジョンの基礎を教えてくれるパートがあったり、

倒されても大事な装備を失くさないシステム、(のちにシレンで登場するタグに近い)

また指輪は2つ装備でき、武器や盾のように強化もできて壊れることもない。

さらにもうひとつ“おまもり”という首に着けているらしき装備もあり

ヤンガスを強化する要素が非常に豊富でやられにくい。

銘をつけ忘れた上で死んでも運が良ければ装備も残るし、

運悪く失くしてもリセットすれば良い。

ストーリーに関してはやや易しめのバランスになっている。

 

 

気になる点

 

・配合や仲間の加入に縛りが多い

ストーリー進行の都合で、例えば空を飛べるモンスターを仲間にできるのは

このダンジョンをクリアした後から…といったような縛りが多い。

せっかく仲間モンスター同士を掛け合わせて好きなモンスターを生み出す

配合システムなのに、その元となったモンスターズシリーズのように

自由自在な自分好みのパーティを組むことは殆どできない。

何と何を組み合わせても大体似たような(前のダンジョンで見たことある)

モンスターしか生み出せず、新しいのを生み出したと思っても

次のダンジョンに大抵出てくる。

 

 

・音楽がひとつのダンジョンにつき一曲しかない

曲自体はドラクエVIIIそうだあの時は(ヤンガスのテーマということになるのか?)

トルネコと同じようにダンジョンのイメージごとにアレンジしたもので

質は非常に良いのだが、トルネコと違い数フロアごとに切り替わったりせず

店やモンスターハウスの時以外は常に同じ曲

ストーリーの20階程度のダンジョンでも気になってくるのに、

エンディング後の長いダンジョンも例外なくそうだという。

ちなみに風景も変わらない

 

 

・配合のUIがクソほどめんどくさい

初代モンスターズであるテリーのワンダーランドのように

血統となるモンスターを選び、その相手を選ぶ方式で配合するのだが

配合の一連のセリフの流れがとにかく長い。

“これとこれを配合すると何が生まれる”というのがわかるまでのやりとりだけで

ボタンを何度も何度も押したうえでモリーの決めポーズを見なくてはならない。

 

「おおキッド(ヤンガスのこと)!配合しにきたんだろう?」

はい

「配合には300Gかかる。必要経費というやつだ。いいか?」

はい

「まず血統となるモンスターを選ぶのだ!」

これ

スライムつむりの♂、つむりんで良いのだな?」

はい

「では相手となるモンスターを選ぶのだ!」

こいつ

ドラキーの♀、ラッキーで良いのだな?」

はい

「確認するぞ、つむりんを血統にラッキーを配合する。これでよいな?」

はい

「ではこれで配合すると何が生まれるか教えよう!」

ダラララララ…(結果発表とかでよくあるドラムロール)

ババーン!モリーがポーズを決める)

「ズバリ!スライムの♀(+1)が生まれそうだ!」

「この結果で良いのか?」

はい

「つむりんとラッキー!つがいとなり新たな子供を残してうんぬんかんぬん…」

夫婦となるモンスターが光の中へ消えていく…

たまご出てくる

「見よ!これがつむりんとラッキーの愛の結晶だぞ!」

「ちなみに生まれてくる子供の性別を孵化する前の今なら変更できるがするか?」

はい

「よしわかった!性別を変更しよう!モリーフラーッシュ!」

ババーーン!モリーがポーズを決める)

「ではあらためて孵化させよう!いでよモンスター!」

ババーーーン!!モリーがポーズを決める)

「生まれてきたスライムに名前をつけるのだ!」

スラぼう

「よし!スラぼうだな!スラぼうを牧舎名簿に登録するか?」

はい

「登録したぞ!スラぼうをこのまま冒険につれていくのか?」

はい

「よし!さらに配合を続けるか?」

いいえ

「また配合したくなったら来るんだぞ!」

 

思い出しながら打っているので多分所々間違っているだろうが、

思い出してるだけでイライラしてくる。

さらに冒険が進むと旅立つ夫婦に贈り物をして

子供の能力を更に上げるシステムが加わり、

「この夫婦にお祝いの品を贈るか?」

「本当に大きなパンを贈り物として渡して良いのだな?」

という選択肢も増えることとなる。

 

このゲーム一番の問題点だと感じた。

配合を繰り返してモンスターを強くするシステムに対して

絶望的なまでに配合1回にボタンを押す回数が多くモチベーションを著しく削ぐ

しかも外部情報なしじゃ大したモンスター生まれんし…

 

また、性別をぎゃくてんの杖なるアイテムで

切り替えることができるが、ダンジョンに入らないと使えないなど

気軽に配合させてくれないもどかしさはどうにも残念な仕様。

 

 

・装備を鍛えても強くなった気がしない

トルネコシレンと違ってレベルアップでヤンガスの素の守備力も上がっていき

そのバランス調整の関係か、盾の強さが30とかあっても

ヤンガスがレベル1だとスライムの攻撃で3ぐらい食らう。盾ないのと同じぐらい。

その辺は計算式が違うんだろうな~としか言いようがないが、

装備を鍛えてもあまり強くなった実感がない。

 

 

・全体的な難易度が不安定

仲間がある程度強ければ任せきりでなんとかなる。

仲間にガンガンいこうぜの作戦を指示して先に行かせ、後ろをついていくことで

通路の安全を確保してもらい、

ヤンガスホイミの杖とかしてるだけの方が安全。

ボス戦などは特に不安定で、ちょっと慎重に配合を重ねていたりで

仲間が強いと2ターンぐらいで終わったりする。

 

…かと思えば、すべてのモンスターが痛恨の一撃を繰り出してくるので

油断してると出会いがしらに突然粉々にされてしまうことも。

世界樹の葉は存在はするようだが、ストーリークリアまでは

ハルおじは一度もお目にかからない程度にはレアなようなので

基本はぬるいのに突然事故死するなかなかのバランス。

 

 

・槍が強すぎる

原作では斧かハンマーか鎌しか装備できないヤンガスだが、

今作は剣も槍も使える。逆に鎌はない。

槍は特に便利で攻撃が2マス貫通する特性があり、これが極めて強力。

空を飛ぶ敵に大ダメージを与えるウィンドスピアなる槍を

比較的序盤のうちに必ず手に入れられることもあいまって

ヤンガスのイメージらしからぬ槍ゲーになりがち。

 

 

・巻物の効果が敵だけだったり味方も巻き込んだりまちまち

トルネコをやっていればおなじみのイオの巻物やうしろむきの巻物

シレンで言うなら真空斬りとゾワゾワの巻物)なども登場するが

味方も巻き込んだり店主も巻き込んだりするため

ヤンガス単騎の時しかまともに使えず使いどころが難しい。

 

 

・仲間モンスターのAIがアホ

部屋内の仲間のHPが1でも減るとベホマラーして勝手に疲れたり、

射線上に味方が居ても矢を撃つ、特に必要ない場面で必要ない特技を使って

ターンを無駄にするなどという頭の悪さが目立つ。

特技を使っていると疲労がたまっていくが、一定以上の数値になった時

「〇〇は疲れてきたようだ」「〇〇は疲れが限界ぎりぎりだ」

というようなメッセージがいちいち出てきて、

逆にターン経過で疲れがとれてきて一定値を下回った時も

「〇〇は疲れがとれてきた」というメッセージが出る。

これらは自動スクロールせず、〇ボタンを押さないと進まない。

特に疲労の蓄積が激しいベホマラーを覚えさせるとこれが頻繁に起こり

テンポが非常に悪くなる。

 

 

 

まとめ

 

不思議のダンジョンとしても不安定、ドラクエモンスターズとしても不便

という半端な印象はぬぐえず、エンディング後が本番と言われる

不思議のダンジョンシリーズなのにエンディングまで遊ぶのが限界だった。

当時、若かりしハルおじは発売してすぐリアルタイムでやってたはずなのに

何故途中でやめてしまっていたのか、今なら言語化できる。

 

これ以降ドラクエキャラの不思議のダンジョンが出ないのは

もしかすると、そういうことなのか?と思ってしまう。

エンディングまでの雰囲気は可愛らしく絵本とアニメを融合して

ゲームで割ってるような感じで非常に良かったが…